せっかくホームページをつくったのだから、一人でも多くの方に自社のホームページを見てもらいたい。ホームページを見てもらうためには、様々な方法がありますが、その中でもYahoo!やグーグルなどの検索エンジンからの流入は非常に重要です。では、こういった検索エンジンで上位に表示されるためにはどうすればいいのでしょうか?

目次
検索エンジン対策とは?
SEOという言葉を耳にしたことがある方も多いと思いますが、SEOとはSearch Engine Optimizationの略で検索サイトで自社のサイトが上位表示されるように工夫すること、また、検索エンジンにホームページを正しく認識してもらうようにホームページを改良することです。
日本の検索市場は、Yahoo!とGoolgeでシェアが9割近くあるので、この2社向けに検索エンジン対策を行うことが有効です。さらに、現状Yahoo!はGoogleの検索エンジンを使用しているため、実質Googleの検索エンジン対策を行うことが有効です。
そうは言っても、専門知識もないので、SEO対策なんて難しいと思っている方も多いと思います。SEOと言っても、特別なことをする必要はあまりありません。グーグルも「SEO対策をしようと思ってすることは全てペナルティです」という禅問答のようなアナウンスをしています。
要は貴社のホームページを見る人にとって見やすいホームページになっているかがSEO対策では1番重要です。間違っても「SEO対策して、すぐにでも上位できるようにしますよ」という営業電話に乗らないようにしましょう。しつこい営業電話には、「おたくの会社はSEOというキーワードで1位に表示されているんですか?」と言ってあげましょう。
ホームページも自由に作っているようで、空手で言う「型」のような基本的な文法があります。その文法に則って作られているかを検索エンジンは重要視します。
ホームページを「型」に合わせることで、コンテンツの内容を正しく検索エンジンに伝え、検索で訪れるユーザーをガッチリ捕まられます。例えば、「豊中 美容室」で検索された場合に、豊中にある美容室として検索結果に表示されるように正しいソースコードとコンテンツで検索エンジンに認識されるようにしておくことです。
ネクストグロウでホームページを作られた場合、今回紹介する基本的な「型」はできた状態でリリースしますので、SEOに関して参考程度に読み進めてください。
検索結果に表示される仕組み
検索結果がどの様に表示されるかご存知でしょうか?検索が表示される仕組みについては「Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について 」に詳しく記載されています。
グーグルで簡単に説明されていたので、引用します。
クロール: Google は、クローラーと呼ばれる自動プログラムを使用して、ウェブ上で見つけたページからテキスト、画像、動画をダウンロードします。
インデックス登録: Google は、見つけたページ上のテキスト、画像、動画ファイルを解析し、その情報を Google インデックス(大規模なデータベース)に保存します。検索結果の表示: ユーザーが Google で検索すると、Google はユーザーの検索語句に関連する情報を返します。
出典:Google の検索エンジンの仕組み、検索結果と掲載順位について
つまり、まずクローラーに見つけてもらい、インデックス登録されないと検索結果には表示されません。クローラーは優秀になりましたが、自社のことをしっかりとクローラーに伝わるようにホームページを調整する必要があります。
ホームページを作ったら最低限確認したいこと
検索順位や表示に関して、ネクストグロウにはこれまで多くのお問い合わせをいただきました。検索エンジンに表示されなかったり、自社名で検索しても検索結果に表示されない場合は初歩的なミスがほとんどでした。まずは、以下に紹介することを確認してみてくださいね。
ページタイトルがありますか?
自社のホームページは少なくとも数ページはあると思います。各ページは内容が違っているので、タイトルも違ってきます。まずこのタイトルが非常に重要です。
タイトルというのは、人間が見た目でタイトルとみるところと、Googleなどの検索エンジンが見るところと2つあるのですが、今回注目したのは検索エンジンが見る、タイトルタグの内容です。
具体的には、HTMLのHEADタグ内にある、TITLEタグの中身。WordPressなら、設定→一般設定→サイトのタイトル 欄ですね。
特にトップページのタイトルタグの内容はとても重要です。
たとえば、
<title>ネクストグロウ</title>
のように、単に屋号だけが記入されているとどうでしょうか?もちろん、ネクストグロウのホームページなので、タイトルとしては間違っていないのですが...
トップページのタイトルタグは、街の商店のカンバンと同じです。たとえば「◯◯商店」としかカンバンが上がってなければ、そもそも何を扱っているお店なのかわかりませんよね?
人間はパッとみて内容がわからなければ、見過ごしてしまうことがほとんどです。トヨタやソニーのように有名な会社であれば社名だけで良いのですが、そうでない場合は、タイトルには店名よりも検索する人のニーズに応えるキーワードが必要です。
以前、あるクライアントから検索で上位に表示されないと相談を受けました。そのクライアントさんは20年ほど前からホームページを運営されていています。さらに5年ほど前にWordPressでリニューアルして、なにより頻繁に更新を続けていました。
教室の生徒さんを集めることが主目的でしたが、トップページのタイトルタグにはキーワードとしては屋号しか入っていませんでした。これでは、目的がはっきりしないホームページと見られてしまいますので、タイトルの先頭に「大阪 ◯◯教室」と入れてもらうことにしました。
タイトルタグの内容を変える作業は、WordPressなので、ほんの数分でしたが、その後、どうなったと思いますか?2週間ほどして、お客様から連絡がありました。
「タイトルを変えたら、上位3位にきました!」
うれしいですよね!それまで、「大阪 ◯◯教室」と検索しても検索結果のほぼ圏外にあったのですが、タイトルを変更しただけで上位3位に上がってきたのですから。
それくらい、タイトルは重要だということです。
もちろん、ただタイトルを変えただけで、上位に表示されるほど、検索エンジンは甘くありません。今回の事例では、ホームページに、ちゃんと教室を案内するページも用意されていましたし、20年前から常々更新もしておられてので、その努力を加味した上での結果です。
タイトルに「大阪 ◯◯教室」と入れたことで、「あ、◯◯教室が重要なのね?」と判断したということでしょうか。それくらい、タイトルは重要です。
トップページのタイトルに来てほしい訪問者が検索するキーワードが入っていますか?
あなたのホームページのタイトルタグも、もう一度見なおしてみてください。もしかすると、大切なキーワードが抜けているかもしれませんよ。
各ページにオリジナルなタイトルがつけられているか?
たまにクライアントサイトで同じようなタイトルが全てについている場合があります。ページの中身が違うのにタイトルが同じというのは不自然ですよね?各ページに応じたオリジナルなタイトルをつけましょう。過度にキーワードを詰め込むのは検索エンジンからも評価されません。
ページの説明文がしっかり記載されているか?
クローラーはどんどん進化しており、ページの説明文も参考程度になりつつありますが、ページの内容を伝えると言う意味では今も重要です。
ページ紹介文は、 meta descriptionというところに記載されます。HTMLを見てみたい場合、ブラウザでは、マウスの右ボタンをクリックして「ソースを表示」とか、「ページのソースを表示」というところをクリックすると簡単にみることができますので、ここにどのようなページ紹介文が書かれているかをチェックしてみましょう。
meta descriptionは検索エンジンだけでなく、ユーザーへのPRに対しても非常に大きな役割を果たします。検索結果で、タイトル下にそのサイトの説明文として表示されるので、たとえ上位表示されたとしてもmeta descriptionの記載内容が乏しいとユーザーの訪問を期待することができません
逆にキーワードに関しては、ほとんど参考にされていないとのことなので、こちらは空白でも大丈夫です。
コンテンツの質と量
会社案内だけのページでは流石に検索エンジンも訪れてくれません。ホームページの制作を考えた時に、どういうコンテンツを用意すべきか悩みますよね?目的やターゲットを考えたとしても、正直どういうコンテンツ(中身)を用意したらいいのかわかりませんという話をよく頂きます。
それで、会社概要ページ、お店のメニューを作るともうコンテンツがないよと言うお客さんが結構いらっしゃいます。コンテンツの少ないホームページで検索で上位に出てくるのは中々厳しいと思います。
特に、有名なお店でもない限りは御社の名前で検索されることはほとんどないため、いろいろな検索ワードで自社のサイトに来てもらう必要があります。
以前、「地名+業種名」 でしっかり検索されるようにしようと書きました。そちら以外にも、御社の得意とすることをコンテンツとして書いておくことで、思わぬ検索をかけてくるユーザーを捕まえることができたりします。
では、何を書いたらいいのか?ずばり自社しか知らないような情報を書いて下さい。そんなことしたら、他社に真似されたりするという意見もあるかと思います。でも、今の時代検索すればほとんどの情報はでてきます。
御社が出さなくても、他の会社がそういう情報を惜しげもなく公開するようになってきます。
例えば、自社の特製ロールケーキがウリならその工程を「特製ロールケーキができるまで」として、公開しましょう。
その工程をみたユーザーは家で作るでしょうか?絶対つくれません。むしろ、工程がわかることで安心して買いに来てくれると思います。
これは自社の独自ノウハウだと思っても、同業他社も同様のことをやっています。
それであれば、そういったノウハウも公開してしまうことで、今までつかめなかったお客さんにアプローチしてもいいのではないでしょうか?
当然ですが、自社の独自ノウハウや情報は詳細まで書く必要はないですよ。
SEOに関する入門書について
SEOに関して、何かおすすめの本はないですか?とよく聞かれますので、1冊紹介しておきます。
「スピードマスター 1時間でわかる SEO対策」(リンクをクリックするとAmazonに飛びます)という本です。
本書では、SEOとは何かから始まり、昨今の検索エンジンのトレンドなどもしっかり抑えられています。小手先のSEO対策が効かなくなっているので、SEOの基礎知識を身につけておくことは非常に大事です。
後半では、ページタイトルの付け方やディスクリプションの書き方など実践的な内容も含まれているので、最低限本書に書いてあることを抑えるだけでも基本的なSEO対策としては十分かと思います。
何より、読みやすいのが良いです。難しい専門用語もあまり出てきませんので、すぐに読み終えることができると思います。実際私も1時間弱で読み終えることができました。
検索エンジン対策を行ったからすぐに検索順位が上がることはありませんが、ウェブサイトを運営する上で最低限の知識は必要だと思います。知っておくことで、ダメなSEO業者を見抜くこともできるようになりますので!ウェブサイトを運営される方は手元に1冊おいておくと良いと思います。
まとめ
ホームページを作ったら、まず今回紹介した4点をチェックして、対応できていないところがあればすぐに対応しましょう。まずはトップページのタイトルを変えるだけでもすぐに効果がでてきます。
ただ、検索エンジンで上位に表示されるために時間がかかると思っておいてください。特にコンテンツを作っていく作業は地味で即効性も高くないため、後回しになりがちです。ですが、1年後には結果が大きく変わってくることは間違いありません。自分でできることから始めてみましょう。ネクストグロウのWebお任せパックでは、コンテンツに関するアドバイスも行っています。ぜひご検討ください。

メディアサイトの立ち上げ及び育成に豊富な経験を持つ。2012年に株式会社スノーウェイの代表取締役就任。2013年にホームページ制作を主業務とするネクストグロウを中池氏、五宝氏とともに立ち上げ、多数のWEBサイト制作やWEBコンサルティング業務に携わる。WEBマーケティングに関する知識を活かし、中小企業向けのセミナー講師も務める。 2021年に豊中商工会議所「専門相談員」就任。